剛性と強度が重要である理由
剛性は非常に重要な材料特性です。材料の剛性を知ることで、TPUやPPなどの非常に柔らかい材料や、PLAやPCなどの非常に硬い材料を使い分けられるようになります。一方で、用途に合わせて十分な負荷に耐えられる材料を見分けるうえでも、強度は重要です。
材料の強度とは、その材料が破損するまでにかけることのできる最大応力を指します。剛性とは、引っ張ったり曲げたりしたときに変形する量を指します。多くの場合、剛性の高い材料は、強度にも優れています。Ultimakerの材料ポートフォリオに含まれる材料の中では、PLA、Tough PLA、PCなどが該当します。
剛性は非常に重要な材料特性です。材料の剛性を知ることで、TPUやPPなどの非常に柔らかい材料や、PLAやPCなどの非常に硬い材料を使い分けられるようになります。一方で、用途に合わせて十分な負荷に耐えられる材料を見分けるうえでも、強度は重要です。
剛性と強度の高い材料、特に複合材料を使用した治具や固定具を作成することで、アルミニウムなどの「弱い」金属をCNCで加工して作成した治具や固定具を置き換えられる可能性があります。
強度の単位はMPa(メガパスカル)です。1MPaは100万Pa(パスカル)に相当します。パスカルとは、内圧を表す標準的な単位で、1平方メートルあたり1ニュートンの力を表します。
剛性の単位はGPa(ギガパスカル)です。GPaは10億Paに相当します。
部品の向きは重要です。複合材料の繊維強化はXY面(平面)上でしか機能しないためです。Z方向の強度は、繊維ではなくポリマーからしか発生しません。Ultimaker Cura向けのTeton社のSmart Sliceプラグインは、成果物の向きを正しく設定するのに役立つ優れた方法です。このプラグインは、Ultimakerエンタープライズソフトウェアに付属しています。
「Ultimaker Essentialsユーザー専用のマーケットプレイスプラグインであるTeton社のSmart Sliceは、エンジニアリンググレードの部品シミュレーション機能をUltimaker Curaに提供します。当社のオープンでプラグ可能なプラットフォームの統合オプションを使用することで、部品のエンジニアリング基準を満たしながら、必要な材料を削減できるため、貴重な時間とコストを削減できます」と、Ultimakerのソフトウェア担当シニアVPであるPaul Heijmansは説明します。「Teton社との協力関係や、同社の革新的なソリューションの統合などをはじめとして、私たちはプロのお客様に継続的に付加価値を提供していく方針です」
DSM Novamid 1030 CF 10は、非強化プラスチックと同じ速度で、射出成形によって達成可能な特性に近い特性を持つ部品をプリントできます。
「Novamid ID1030-CF10を使用すると、無添加のポリアミドと同じようにして、炭素繊維を添加してプリントできます。炭素繊維を添加することにより、幅広い用途に対応できます。エンジニアは、強度を考慮して堅牢な部品を設計できます」と、DSM Additive Manufacturing社のスポーツおよびライフスタイル部門のアプリケーション開発スペシャリストであるDanielle Glasbergen-Benning氏は説明します。「自動車、電子機器、人工装具の業界では、高温になる用途にも構造部品を使用できるようになります。また、製造業などの業界では、製造現場に積層造形を導入できるようになります」
LUVOCOM® 3F PET CF 9780 BKは、市場で最もプリントしやすい炭素繊維充填PET材料であり、高いZ層強度をはじめとする優れた機械的特性を備えています。
LUVOCOM 3F PAHT® CF 9891 BKは、高温炭素繊維強化ポリアミド系材料です。高強度かつ高剛性で、吸水性が最小限に抑えられています。
「LUVOCOM® 3F PET CF 9780 BKとLUVOCOM® 3F PAHT® CF 9891 BKは、FFF向けにカスタマイズされた材料で、テクニカルポリマーをベースとしています。これらの材料は、ユニークでプリントしやすく、XYZ方向の機械的特性も優れています」と、LEHVOSS Group社のカスタマイズポリマー材料事業部門の3Dプリンティング材料およびマーケティング担当ディレクターであるThomas Collet氏は説明します。「どちらのグレードも15%の炭素繊維で強化されており、PAHTは150℃、PETは125℃の高温下でも高い強度と剛性を発揮します。困難な用途でも、最終用途部品の要件を満たせるように設計されています」
BASF Ultrafuse 316Lは、ステンレス鋼タイプ316Lの金属コンポーネントを製造するための革新的な金属ポリマー複合フィラメントです。
「FFF技術から印刷される部品は、既存および入手可能な材料のみに限定されています。」とBASF社の積層押出ソリューション担当営業部長のRoger Sijlbing氏は言います。「幅広いエンジニアリングプラスチックを加工できれば、素晴らしい設計を生み出すことができます。Ultrafuse 316Lと、工業グレードの後処理が施されたステンレス鋼部品を実現できるという可能性により、剛性と強度の新たな次元が開かれるでしょう」
Jabil PA 4035 CFは、市販の類似製品に比べて、高い剛性と強度、靭性を実現する炭素繊維PA12共重合体です。その高い炭素繊維添加量によって優れた引張強度と引張弾性率が実現し、基材のPA12によって比較的高い延性と扱いやすさが向上します。
「Jabil Engineered Materials社は、特性が大幅に強化された革新的な材料を提供することで、積層造形の用途を拡大することに注力しています」と、Jabil Engineered Materials社の製品管理担当ディレクターであるMatt Torosian氏は語ります。「PA4035は、炭素繊維で強化された共重合体であり、きわめて高い剛性、強度、靭性を実現しつつ、プリントのしやすさも維持しています」
Ensinger TECAFIL PA 6 GF 30は、30%のガラス繊維で強化されたポリアミドです。非強化ポリアミド6に比べ、高い強度、剛性、クリープ強度、寸法安定性を備えています。
「当社のTECAFIL PA 6 GF 30フィラメントには、ガラス繊維が30%含まれており、高い強度と剛性を備えています」Ensinger社の工業用プロファイルおよびチューブ部門で営業とプロジェクト管理を担当するDilara Yüce氏は説明します。「繊維量の多い当社のPAフィラメントなら、収縮や反りを抑えることができます」
導入を検討されている場合は、剛性と強度に優れた材料と互換性のあるUltimakerの各種3Dプリンターをご確認いただけます。